イベント概要

国家戦略道路占用事業の区域として認定された新宿副都心中央通りと、その周辺の街路、公園、公開空地において、
2016年8月~10月に公共空間を活かした賑わいの創出と空間活用拡大の社会実験を実施。
今年は、“東京ブランド推進プロジェクト”に採択されており、東京都と連携してラウンジ空間の質の向上、
東京の多様な魅力を伝える展示等の企画を実施した。

社会実験の目的

  • テーマ I
    ・ショールーム展開への発展
     会員企業、外部のイベント会社との連携により、公共空間での展示・情報発信の試みを実施。
  • テーマ II
    ・まちづくりの取り組みテーマの発展
     展開エリアの拡大、ラウンジ設置期間の拡大、ラウンジ空間の質の向上により、西新宿地区の公共空間利活用や回遊性を高める。
  • テーマ III
    ・外部への情報発信、外部企業等との連携拡大
     ホームページ、ツイッターの運用、東京観光財団との連携等により、発信力、外部との連携を強化する。
名  称: 新宿副都心エリア公共空間利活用 Shinjuku Share Lounge &TOKYO
実施日程: 常設ラウンジ(公共空間におけるラウンジ空間提供):2016年8月31日(水)~10月2日(日)
ウェルカムフェスタ(道路、公園、公開空地における一体的なイベント開催):2016年9月23日(金)~9月30日(金)
実施場所: 西新宿エリア (街路、ビル広場等)
主  催: Shinjuku Share Lounge &TOKYO 実行委員会、一般社団法人 新宿副都心エリア環境改善委員会
共  催: 東京都、公益財団法人東京観光財団
後  援: 新宿区

地図画像地図画像

社会実験の内容

社会実験①:ショールーム展開への発展

イメージ画像
木製ファニチャー設置
  • 屋外ファニチャーのメーカーである㈱コトブキの企画品を利用した社会実験を実施。
    多摩産の木材を利用した、木製ファニチャーを展開することで、屋外公共空間の質を改善しワーカーに好まれる落ち着いた空間を創出した。
屋外空間での展示
  • 屋外空間を利用した多様なイベントや展示を実施することで、幅広い世代間の交流を促進し、国内外の利用者を呼び込む賑わいを創出した。

社会実験②:取り組みテーマの発展

イメージ画像
木育キャラバンの開催
  • 新宿中央公園にて外部イベンター(NPO法人日本グッド・トイ委員会)による木育イベントを実施。またイベントに合わせて会員企業等による屋外空間での展示も行い、公園との連携を強化した。
各ビル連携イベントの実施
イベント展開の範囲拡大
  • 周辺ビルや新宿中央公園においてイベントを同時開催。隣接した街区で連携してイベントを実施するなど、エリア全体に賑わいと魅力を創出した。

社会実験③:外部への情報発信

イメージ画像
情報発信の強化
  • 新たに委員会のHPを立上げると共にツイッターの開設などSNSを利用した発信、周知の強化を図った。
  • 当日のキッチンカーのメニューなどについても随時更新し、集客に貢献した。また、各ビルの連携イベント情報も発信することで、エリア全体でのイベントとしての認知を高めた。

社会実験④:外部企業等との連携拡大

イメージ画像
観光ボランティア配置
  • 観光ボランティアとの連携を図るなど、東京の魅力の発信に力を入れた。また、木育キャラバンの開催や木製ファニチャーの展開などで、外部企業等との連携を拡大した。

社会実験5:昨年度から継続した取組み

イメージ画像
  • 道路におけるラウンジ空間の創造
  • 各ビルとの連携イベントの開催
  • 道路空間での屋外広告掲出
  • 道路空間における質の高い管理への協力

地域との連携


©Tezuka Productions

  • 新宿クリエイターズ・フェスタ実行委員会、新宿区主催の「新宿クリエイターズ・フェスタ2016」の一環で、新宿住友ビルにて、「新宿未来特使 鉄腕アトム」の巨大ラッピングを実施。
  • 西新宿一丁目商店街振興組合主催の「Welcome Lighting」とPRの連携を実施。

調査内容

  • 公共空間の滞留実態調査 (協力:工学院大学 建築学部 まちづくり学科 星卓志研究室):
    屋外ファニチャーの利用状況カウントによるアクティビティー誘発効果の把握
  • 歩行者交通量調査:回遊性向上の効果把握、イベントエリアの拡大検討に向けたデータ収集
  • 利用者アンケートによる効果測定:満足度や利用の動機等、主観的評価の把握によるニーズの検討

評  価

  • 新宿エリアの道路空間におけるポテンシャルの拡大
    • 期間中には約15,000人が来場。昨年の利用者アンケート調査結果と比較すると、昨年より回遊する人の比率が増え、
      街を巡るなど、エリアを一体的に使うことの定着が窺える。
    • 屋外空間の心地良さや気候など環境要因で利用する数が倍増しており、屋外空間の質の改善を高く評価されている。
      また昨年からのリピーター利用も一定数確認でき、外国人利用も目立った。
  • ショールームの発展に向けた取組み
    • 公共空間のラウンジ創出に加え、新たに会員企業や外部イベンター、外部企業との連携を拡大し国内外の来街者の呼び込み、
      更なる賑わいと幅広い世代の交流を促進させ、新宿の新たなるポテンシャルを確認出来た。
    • 実施イベントに対する場所コーディネートの仕組みづくりに向けた取り組みに着手。
    • イベントを通し、エリア内関係者の連携が強化され、各会員企業の関連各社のイベントへの機運が高まった。
  • イベント実施によるエリア内の公共空間の環境改善
    • 固定式家具の設置による、常時くつろげる心地の良い空間の創出。
    • 観光ボランティアの配置により、道路空間が常に人がいる安心できる場所を提供。
    • 行政と連携し、期間中に周辺エリアの清掃・違法駐輪の撤去指導・路上生活者への声掛けを実施。
      違法駐輪台数はイベント前と比較して、期間中、期間後、ともに減少し、街環境を改善し整備された空間を維持する効果が見受けられる。